やまの湯が果たしていく、お客様の日常を彩る役割

設立の想い自然豊かな環境で、
1999年に開設されたスーパー銭湯

やまの湯の事業は、前身となるテニスクラブから始まりました。その後、フットサル場をオープン。先代社長にあたる創業者が、事業を拡大するうえで、関連するビジネスとして、スーパー銭湯を設立したのです。

フットサル場に隣接する創業者の自宅を壊し、やまの湯の施設を建設。県内初のスーパー銭湯として、やまの湯を創設したのが1999年の10月です。

今では立地条件の良いエリアですが、以前は水戸市内でも陸の孤島のような場所でした。畑と林しかなく、裏には川が流れる素晴らしい自然環境で、水質の良さと水量の豊富さも抜群。スーパー銭湯を設立する場所としては、非常に恵まれていたんです。

地域への想い地域のコミュニティーを目指して

やまの湯が常に意識しているのは、「スーパー銭湯は、決して“非日常”の場所ではなく、あくまで“日常”を充実させる場所であるべき」ということです。

特別な日にだけ訪れたり、プライベート空間として一人でゆっくりするための場所ではないというのが、やまの湯の考え。ですから、できる限り手頃な価格で、気軽に多くのお客様に来ていただけるよう心がけています。

目指すスーパー銭湯像としてキーワードになるのが、「世代間交流」。地域のコミュニティーとなるお風呂屋さんです。別事業で展開する介護事業で実感したのが、今の時代は世代間の隔たりが際立ってしまっているということ。

年配の方、中高年、若い人たち、小さいお子さん。なぜ何事につけ、世代で分けてしまうんだろうと不思議でなりません。そう感じた時、やまの湯をご利用くださるお客様も年齢層が高くなったと気づいたんです。スーパー銭湯とは、異なる年代の人々が自然と交流を持てる場所だと改めて思いました。機能性やデザイン性は現代流にバージョンアップしつつ、昔ながらの銭湯をイメージさせ、もっともっと世代間のコミュニケーションをはかれる場所にしたいと、やまの湯は考えます。

子どもたちへの想い子どもたちこそ楽しめるスーパー銭湯に

やまの湯のオープン以降、後発の競合店が増えていく中で、「スーパー銭湯とはこうあるべきだ」という業界内の凝り固まった考えというか、雰囲気のようなものが蔓延するのを感じました。

やまの湯としては、コアな利用者層のお客様も、一般の利用者層のお客様も、共にリラックスして楽しめる場所でありたい。そういう信念を持っています。そんなある時、他県の同業店が、小さい子ども向けにオモチャ風呂を展開していることを知りました。

これは、やまの湯が求める形であり、進んでいくべき一つのスタイルだと気づいたんです。お子さんが楽しめるものが、やまの湯でも必要だと考え、いろいろなものを試した上で、可愛らしいアヒルのオモチャを浴槽に浮かべるアヒル風呂を開始しました。

子どもをターゲットにするのは、つまり未来に向けて育っていくお客様を大事にするということでもあります。ただ、スーパー銭湯は地方に存在する店も多く、お客様の高齢化が進んでいるところも少なくありません。幸い、やまの湯では、最近、学生のお客様が増えています。高校に通う生徒さんが放課後や部活上がりに利用してくれるケースが増えてきました。

大手カフェやファミリーレストラン、茨城県庁のフリースペースで過ごしていた生徒さんたちが、やまの湯へ移行してくれているようです。親御さん方にしても、「若者の溜まり場のような場所でお子さんが過ごすのは心配だけれど、お風呂屋さんなら安心」という部分が大きいのでしょう。2階のスペースを活用し学生さんが勉強している微笑ましい光景も、やまの湯では日常的な夕方の光景です。

イベントへの想いイベントを積極的に行なう理由

アヒル風呂以外にも、やまの湯は企画するイベントが豊富です。四季折々や時勢に合わせて変化をもたらすイベントを積極的に行なっています。いくつかの例を挙げましょう。

茨城県として全国出荷数一位のメロンをまるまる浴槽に入れるメロン風呂。効能というよりはビジュアルのインパクトを重視するイベントです。これは某有名サイトでもトップニュースとして記事が載りました。

他には、入浴木にメッセージを添えた「ありがとう風呂」。これは敬老の日におじいちゃんおばあちゃんへの感謝の想いを綴ります。また、「今年の漢字一文字」を入浴木へ記す企画も。気持ち的にもほっこりし、お風呂に浮かべた入浴木の檜の香りでも癒されるイベントです。

イベントを積極的に行なう主目的は、やはり、女性やお子さんを含め、これまでスーパー銭湯に縁のなかった方々に利用していただくためのきっかけづくり。スーパー銭湯が世に出始めた頃が、実はこういう感じだったんです。

ファミリー層や、入浴施設の経験が少ない方々も安心して利用できるようにしていきたい。そう思っています。多くのお客様が気軽に訪れ、心から楽しめる場所にするのが、私たち、やまの湯スタッフの使命だという想いが非常に強いです。

各お風呂に期待できる効能や入浴法の情報を貼っているのも、非常に基本的なところですが、その一環。初めて来店くださったお客様でも、戸惑うことなく、リラックスしていただきたい。そのためにも「こういう情報があった方がいいだろう」と私たちが思ったことは全て、その都度その都度、現場に加えていくという作業を実践していきます。

スタッフへの想いやまの湯を支えるスタッフの力

現在、お客様にご満足いただきながら、課題への取り組みも含め、やまの湯を理想的な形で運営できているのは、頼れる多くのスタッフがいてくれるからこそ。

1999年のオープン以来、ずっと勤めてくれているベテランスタッフがいるなど、やまの湯のスタッフ定着率は非常に高いのです。やまの湯は、お客様同士や、お客様とスタッフのコミュニケーションを大切にしているスーパー銭湯。その点でもフレンドリーな接客が、一つの大きなやまの湯らしさだと自負しています。

スタッフに関しての思い出では、2011年の東日本大震災の翌日に、忘れられない嬉しい出来事がありました。大きな余震が続き、まだまだ安心できない状態だったのにもかかわらず、スタッフが集まってくれたんです。もちろん営業などできる状態ではありません。そんな危険な状況なのに、自分たちの職場を心配して来てくれたスタッフの皆さんには、本当に感謝しかないです。心の底から、ありがたいと思いました。

やまの湯の展望(1階)入浴施設の充実と、
(2階)人々の集うマルシェとしての空間

やまの湯の今後の展望は、これまでのスーパー銭湯業界になかった部分の実現です。まだまだ構想段階で、この時点で「これは必ず実現する」と言えない部分もありますが、実際いくつか実現に向けて動き始めている事柄があります。様々な点で、新しい動きをしていきたい。そう思っています。

一つ言えるのは、2階の多角的なスペースを効果的に演出し、様々な活用ができる空間にしたいということ。屋内ですが、「人々が集い、思い思いに楽しい時間を過ごす、公園のような場所に」したいのです。

中央ではお子さんたちが絵本を読んだり遊んだり。それを親御さんたちが縁側から優しく見守るイメージ。漫画を読む人もいるし、食事を楽しむ人もいる。新鮮な野菜、ヘルシーで珍しい炭酸水、カラフルなアイスキャンディー、地産地消のお煎餅や甘酒も売っています。小さな“マルシェ”のような空間。そのイメージを創り上げていけたら幸いです。

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